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・ 『イグアナの娘』 (萩尾望都、小学館プチフラワーコミックス)

表題作の他、『カタルシス』 『午後の日射し』 『学校へ行くクスリ』 『友人K』 を収録。
菅野美穂がイグアナの娘に扮したドラマはある意味強烈に印象に残っている。
ドラマ放映時には原作が萩尾望都の漫画だとは全く知らず、
ただただシュールなドラマが始まったぞと思い、
最終回までその印象が変わることはなかった。

私の感受性が乏しかったのかドラマに隠されたこの作品の意味を
当時は読み取ることができず、なんでイグアナなの?
イグアナが普通に外を歩いてなんで捕獲されないの?なんでなんで?と
疑問を抱いているうちに最終回を迎え、川島なお美演じる母が交通事故であっけなく死に、
なぜか遺体が病院ではなく自宅に安置されるという事態にまたも疑問が増え、
とどめの、川島なお美もイグアナだったという事実に既に疑問で一杯だった頭は決壊した。

結局何が何だか分からずじまいの不思議なドラマという印象のみを抱えたまま現在に至り、
そして最近、あの変なドラマと同タイトルの漫画だ!え、これが原作なんだ!
ということで購入した次第。

知らないってとても怖いことだわ。
ドラマが描きたかったメッセージを、漫画を読んでようやく理解することができた。

自分自身を愛せない母親と、母に似ていたばかりに母に愛されなかった娘の物語。
娘は成長し恋をし結婚して女の子を生むけれど、負の連鎖はこの物語では続かずに
自分の娘をきちんと愛せるようになるのでハッピーエンドかな。
彼女は母には愛されなかったけれど自分を愛してくれる男性と出会い、
そして母のことを自分を愛せなくて苦しかったのだろうと許すことができたから、
涙と一緒に苦しみを流して、幸せになることができたのだろう。

イグアナの娘はいつの時代にも大勢いるのかもしれないな…。
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