高校1年生の時にクリニークのシティブロックに惚れ込んで以来、
数年の間化粧下地兼日焼け止めとして偏愛し続け、伸びが良くて匂いもないし
肌に合うし、もしかしたら一生使い続けるかもしれないと思うぐらい気に入っていたのに
ある時急に飽きてしまって、それ以来日焼け止めジプシーだった。
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この 「ある時急に飽きる」 というのは私にはわりとよくある。
例えばあるシャンプーを 「もう一生使い続ける!」 という勢いで気に入って、
「私と同じように気に入った人に買われたら嫌だ」 とか
「急に廃盤になったら生きていけない」 ぐらいまで思い詰めて
数十本まとめ買いという暴挙に出た揚げ句に、数本使い切った時点で
「なんか飽きた」 → 山のようなシャンプーの在庫、という具合だ。
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他にも、どこのメーカーのものかは忘れたけれど、
小さなカップラーメンぐらいの容器にきなことシリアルが一緒に入っていて
牛乳を注いで食べるというお手軽な商品があった。
まぁ例のごとく 「毎朝食べてもいいぐらいおいしい!大好き!」 と入れ込み、
その商品を置いてある店やメーカーにまで問い合わせて、
はじめは5個買い・10個買いだったのが箱買いになるのにそう時間はかからず、
きなこシリアルとの蜜月をしばし過ごしていたら、ある日ふと急に
「何これまずい、飽きた」 → 山のような在庫、ということもあった。
当時メーカーに問い合わせたというのにどこのものだったか忘れているという事からも、
自分の適当さがうかがえる。
好きなあまりに偏愛しすぎ、結果、一生の間に摂取する許容量を超えてしまって
自分の中で飽和状態になり飽きる、というパターンだ。
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この傾向は幼い時期からあった。
まだ幼稚園にも入らない頃にバナナを偏愛していた私は、当時まだ両親が目覚める前の
それこそ夜明け頃から起き出して自分でバナナの皮をむき、
両親か祖父母が1人目フィーバーで購入したであろう室内ジャングルジムによじ登り、
そのてっぺんでバナナをむさぼり食うというのが日課だったのだ。
親もへたなお菓子に執着されるよりは果物を食べていてくれる方が
具合が良かったのであろう、そんな朝のひとときを送る私に関してはほぼ放置だった。
とにかくバナナを持って何かをしているというのが私の幼少の頃の記憶には
必ずセットで存在しており、かなりの本数を食べていたことだけは確かだ。
そのせいか小学校の高学年に上がる頃にはバナナを全く受け付けなくなってしまい、
強制でもされない限り (そもそもバナナを食べろと強制する人はいない)
自分からバナナを欲することはなくなった。ようやく私がバナナと仲直りをしたのは去年で、
夫が買ってきたバナナに何となく手を伸ばしたのがきっかけだった。
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まぁそんな感じで (壮大な前置き)、クリニークのシティブロックに飽きてからは
毎年 「なんとなく」 レベルで気に入ったものを妥協しながら色々と使ってきて、
そろそろ 「これ!」 というものに出会えないものかと思っていた。
ビオテルムのホワイトデトックスのメイクアップベースを2~3年使ったこともあったが、
それも 「なんとなく」 止まり。
というわけで少し本腰を入れて調査を開始し、あらゆるサンプルを使い
多くの人の使用感想を参考にし、ようやく 「なんとなく」 レベルではない、
「これ!」 と思える日焼け止めに出会うことができた。
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それはYVES SAINT LAURENTの 『クラリテエクストレーム プロホワイト
150 トリプルプロテクション ブライトニングベース』 という化粧下地。
セーラームーンの魔法でもここまで長くはなかろうと思わせる商品名。
・SPF40/PA++で日常紫外線防止用としては充分すぎる数値。
・保湿クリームのようにふわっと伸びの良いテクスチャー。
・日焼け止め特有の臭いや膜感が全くない。
・付け心地はしっとりしているのに、肌表面はあくまでもさらさら。
・たっぷり塗っても全く白浮きしないので、きちんとUV防止ができる。
・ファンデののりがよくなり、化粧下地としても優秀。
・数時間経っても乾燥せずにファンデのもちもなかなかのもの。
・しかもホワイトニング効果まである。
といった具合に、日焼け止め兼化粧下地に求める要素を
パーフェクトに近い形で満たしている。
外資系化粧品独特の匂いは気になるが、大嫌いというわけではないので許容範囲だ。
やった、ようやく数年にわたる日焼け止めジプシーに終止符が打たれる!
これこそ私が一生をかけて探し求めてやまなかった日焼け止めだ!
早速買いだめしなければ!…
いけない、何の学習もしていない。
これからは何事も偏愛しすぎず、せっかくの一品との出会いを無駄にしないように、
「ほどほどに気に入っている」 というポーズをあえて取った上で自分をだましながら、
できるだけ長く使い続けたいと思う。
この下地は本当にオススメ。