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それなりの日々
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帰省すると、しばらくどころかもう何年も会っていない親戚の話をよく聞かされる。

*

母方のいとこのKちゃんは背が高くてやさしくて頭が良くてスポーツ万能で、
音大を勧められたぐらいピアノが上手な人だった。

年に何度か会う時には、5歳も年が離れた私のことを子供扱いせずに話をしてくれたり
カラオケや買い物に付き合ってくれ、きょうだいが妹しかいない私には
「お姉さん」の見本であると同時に憧れの人だった。

Kちゃんは大学に入ってから学び始めたドイツ語を勉強するために
3年生になると留学でドイツへ行き、そのまま日本には帰ってこなくなった。
実際には大学を卒業するにあたって必要な残りの単位を取るためだけに
ちょこちょこと帰ってきてはいたそうなのだが、
印象としてはやはり行きっぱなしという感じであった。


*

Kちゃんの両親 (私から見れば伯父・伯母) は子どもの教育にとても厳しい人たちで、
特にKちゃんと伯母との確執が昔からあったことを後になってから聞いた。
ドイツ在住のトルコの人と結婚すると言って日本に帰って来ないKちゃんの話は
しばらく親戚の間ではタブーだったし、大好きなKちゃんと会えなくなって私は寂しかった。

何年かしてそのトルコの人とは別れたそうだがKちゃんは日本に帰っては来ず、
1人でドイツで仕事を見つけて生活をし、休暇のたびにヨーロッパの色々な国を旅行しては、
日本での下宿先だった祖父母宅へきれいな絵葉書を送って近況報告をしていたようだ。

*

そのKちゃんが今年、38歳で子どもが2人いるフランス人と結婚することを
帰省してから母に聞かされた。30歳を前にしていきなり2人の子持ちになるKちゃんは、
さらにあと4人子どもを産む気でいるらしい。
Kちゃんの両親は今では娘の生き方を認めていて、
機会があれば日本に顔を見せに来るように言っているそうだ。

ドイツから帰ってこなくなった時にKちゃんがどんなことを考えていたのか
私には分からないけれど、人から何を言われても
自分1人で人生を切り開いていったKちゃんはやっぱり私の憧れだし、
また会う機会があれば色々と話をしたいなと思う。
会ってもきっと私はくだらない話ばかりするんだろうけど。
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