結納の日。
今日は六陽でいうと ”赤口” であまり良い日ではないけれど、
夫になった人の両親がどうしても年末にと言い、
他に都合のつく日もないので仕方なく本日となった。
あなた方はお暇でしょうけれどうちの両親は自営業で年末は忙しいのだよ。
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午前中に家族でちょっと大がかりな掃除をしてからケーキを買いに行った。
実家の近所にある若いご夫婦でやっているお店で、
お客様にお出しするケーキはいつもここで買う。
斬新で可愛らしくておいしいケーキなのでとてもお気に入り。
白を基調にした明るくてかわいいお店。
私が自分で用意していた服を着ようとしていたら母からダメ出しを食らった。
「これを着なさい」 と言われ、黒のニットワンピと、
直径6センチぐらいあるスワロフスキーの大きな雪の結晶ブローチと、
ソニアリキエルの茶色のムートンコートとポリーニの豹柄バッグを渡された。
母はもう着ないし使わないので前から渡そうと思っていたと言う。
おぉ、いつもはどこかのマタギかマサカリを担いだ金太郎のような恰好の私だけれど、
馬子にも衣装とやらでちょっとどこかのお嬢様みたいだ。みんな惚れるといい。
昼過ぎに夫と夫の両親が到着。
義弟が来なかったのが悔やまれる。狙われているのを察知したか。
和室にお通しした後、お互いの父親がごく簡単に口上 (「幾久しく~~」) を述べて
結納の品々を受け取り、皆でお辞儀をして結納自体はあっという間に終了。
それからが忙しかった。
母と私は桜茶を出したり、和室からリビングに移動した後は
コーヒーを淹れてケーキと一緒に出したり、食器が下がるたびに洗ったり、
その合間に雑談をしたり。
夕方からは食事に出かけた。
双方の親は我が家の車で、私と妹と夫はタクシーで
ニューオータニまで移動してロビーで落ち合う。
家族でお昼を食べに行くことが多い『一心』という
和食割烹のお店の一画を個室にしてもらった。
お祝い事なので、と板長さんが立派な鯛を焼いて出してくれ、
「世界は私を中心に回っている」 と、日頃のスケールの小ささがよく分かる錯覚をする。
どの料理もおいしかった。
夫の両親はうちで手配した梅田ヒルトンへ、
夫はうちに泊まるということで車で帰宅。
翌日は大丸へ、結納返しとして夫の礼服を作りに家族で出かけた。
夫の両親は自分たちで京都見物をしてから東京へ帰るというので別行動。
夫がデュポンで礼服を作っている間に店内を見ていると、
007のジェームス・ボンドのコラボ商品を見つけた。
誰が買うんだろうかこんなもん、とスパイ道具を模したタイピンに笑った。
大丸の外商の担当者が私たちのいる所にやってきてくれ、
結婚のお祝いにとワイングラスを頂いた。世界は私を中心に(ry
その後お昼を食べ新大阪まで夫を見送りに行き、結納関連行事はおしまい。
この2日間のもろもろの緊張がたたってその後三日寝込むことになるとは。
まぁ想像は付いていたが。苦手な外食をよくがんばった。